田中良一さん(宮崎県日南市)のグレープフルーツ 販売開始!
みかん専門からグレープフルーツ作りへ
田中さんは、代々「みかん」作り専門の農家に生まれ、大学卒業と同時に農業を開始して今年で約45年の大ベテラン。天皇献上品でもあったというみかんは作り甲斐もありましたが、雇用確保が難しくなる等周辺環境が大きく変化する中で、年間で作業を平準化できるように少しずつ作るものの内容を変化させてきました。その中の一つがグレープフルーツです。
栽培開始当初は、グレープフルーツを本格的に栽培している人が日本では珍しく、何事も試行錯誤の連続。日南市の気候がグレープフルーツに合っていた事もあり、今まで時間をかけながら徐々に栽培面積を増やし6ヘクタールまで園地を拡大してきました。まさに、グレープフルーツ栽培における日本のパイオニア的存在です。
自身で栽培するグレープフルーツを、農耕の神様である月夜見の命(ツクヨミノミコト)にあやかり”月夜実(ツクヨミ)”という名称でブランド化し、一般に広く販売しています。
美味しいグレープフルーツができる条件
私はグレープフルーツを畑で見る事自体が初めて。どんな条件が合っているのか、一般的な知識も持ち合わせていません。
早速園地に入らせていただいた所、なんと珍しい。花と実が一緒についているではありませんか!
園地を歩きながら、
「ここら辺は海から離れてるから、夜の気温が下がりきらずに昼夜を通して暖かいんだよ。だから積算温度が高い。あと、太陽がよく顔を出してくれるから、日照時間も長いんだよね。さらに、この辺の土壌はレキ(※小粒の石が混ざった礫質土)だから、根に適度なストレスがかかってくれる。これらの条件がグレープフルーツの栽培に合っているんだ。」
と丁寧に教えてくださいました。
ズッシリ!ジューシー!
私が園地を訪ねたのは、4月下旬。この時期はまだ酸が強く、あと2週間ほど樹につけて完熟させる事で酸が落ち、美味しさが増していきます。ただ、折角来たので、その場で試食させていただく事に。
持ってみてビックリ。なんと、重い!一般的に売られているグレープフルーツよりも比重が重く、ズッシリしています。
切ってみると、果汁がジュースのように溢れ、思った通りジューシー。糖度はこの時期で既に12度を超えています。(一般的に糖度11度が美味しいグレープフルーツの基準です)
食べると酸が先に来ますが、さっぱりした甘みが感じられ、非常に味が濃い!とても美味しい!ここまでくると、食べるジュースです。
また、ワックスや防カビ剤等も使用しておらず、農薬の使用も極力控えているので、皮まで安心して使えます。皮と一緒にジャムにするもよし、お風呂に入れてもよし、ご自由にお使いください。
田中さんの今後の展望
田中さんは、この美味しいグレープフルーツを地域に広めるため、ノウハウを伝える活動もしており、今後3年で3倍の面積になる予定だそうです。
「私が親にしてもらったように、若い人たちに将来身(実)になるものを伝えていきたい。今後平均気温も上がっていくので、もっと美味しくなっていくはず!と思って頑張っていきたいね。」
と、将来の展望も教えていただきました。
私見ではありますが、今後量的に日本一のグレープフルーツ産地になるのは間違いありません。ご紹介をいただいた、株式会社みらいの永田様に感謝の想いを伝えつつ、空港までの帰路についた私たちでした。
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